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インフラストラクチャー基礎実験

研究活動・その他

2015/7/30
グローバル・スタディーズ研究科   小寺 愛惟


実施期間:2015年7月28日、29日
場所:和歌山工業高等専門学校、和歌山県日高郡

春学期を通じて座学で学んだ発電の仕組みと技術知識を生かして、講師の本務地である和歌山工業高等専門学校おいて、実際に機械を製作し、風力と水力による発電を試みた。
 
まず水力発電の設計計画である。今回製作したのは、川の流れを利用し水車を回して発電する仕組みの装置だ。自転車のホイールの軸部分には電気回路をつなぎ、ホイールの周囲に均等に500mlの円形のペットボトルを取り付けていく。ペットボトルは底から10cmで直線にカットし、留め具を装着するための穴を4か所、錐で開けた。ペットボトルの個数や切り口、深さ、排水の有無で回転具合が変化するであろうが、ホイールのサイズから最善と思われる形状に落ち着いた。製作した水力発電機を作動させるため、近くの日高川に移動し、川の中流で実験を行った。水中に鉄パイプを刺し、製作した水車を固定した。水車が受ける水の流れを加速させるため、2mほどの板を2枚利用して、水車の上流に設置した。間口を大きく取って出先を小さくすることで、水車の回転は勢いづいた。水車をどれだけ水に浸けるかでも回転速度が大きく変化した。川幅の真ん中に水車を設置したが、水車が深く浸かるとホイールの内側に水圧がかかり回転を妨げるので、浅瀬の方へ移動させホイールが浸かる寸前の水位で固定し直した。こうして、電気回路につないだ豆電球が光った。
 
次に風力発電だ。和歌山高専の校舎屋上には海に向け設置された3台の風力発電装置がある。頻繁に台風に見舞われる沿岸部で、どれほどの風速に耐えるのか、どの程度回転するのか、蓄電装置の性質などを学んだ。それから風通しの良い空き地に移動し、自分たちで風力発電機を一から組み立てた。本体を作る班と強固な立て台を作る班に分かれた。モーター部分をカバーで覆い、前方のプロペラ部と、方向を決める尻尾を取り付けた。バッテリーは40×40×30cm程度の大きさのものを4個使用し、立て台に設置した本体につないだ。なかなか風が当たらず、プロペラを動かすことは難しかった。
実際に簡易な発電機を製作し、自然エネルギーから電気を生み出してみて実感したことは、設備に比して得られる電気量が小さいことだ。さらに、設置場所は自然(水、風)の豊かな場所が最適であるため、自然の中に大規模装置を設置することへの配慮も必要だと分かった。本科目は手を動かしてエネルギー技術について知る講義だったが、和歌山実習では実際にエネルギーを作り出す訓練ができ大変有意義な締めくくりとなった。