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ルワンダにおける調査とぬるい炭酸飲料

フィールドワーク

2013/8/30
グローバル・スタディーズ研究科   乾 敏恵


実施期間:2013年8月26日~9月19日

「ムラホ!アマクル?ニメーザ。シ チャーネ!ニ トワ ウムトニ!」ルワンダでとりあえず、この言葉を知っているとルワンダ人と仲良くなれる。このルワンダ語は、「こんにちは!お元気ですか?元気です。そんなにできません。私の名前はウムトニです。」という意味である。ルワンダでは大抵の場合「アマクル?」と聞いてくる。そこで「ニメーザ」と答えると、必ずと言っていいほど、「お前はルワンダ語が分かるのか?!」と聞いてくる。そこで「そんなにできません。私の名前はウムトニ(私のルワンダ名)です。」と、伝えると必ずルワンダ人に爆笑される。私の調査はいつもこのように始まる。

私がルワンダの研究を始めてから3年が経った。ルワンダ研究を行うきっかけになったのは、学部3年生の頃にシアトルにあるワシントン大学に留学したことである。紛争解決や紛争予防などを学び、アフリカに興味を持つようになったのである。帰国後もっとアフリカについて学びたいと思い、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科に進学した。アフリカと言っても56か国あり、すさまじく経済成長しているアフリカの小国、ルワンダに興味を持ちルワンダを選んだ。ルワンダと言えば「ジェノサイド研究」がメジャーだが、現在のルワンダを見ていきたいと思い、インフラという側面からルワンダを研究している。

今回の調査は、国際協力機構・JICAの青年海外協力隊の方の任地を伺い、村中を共に歩き、村人に話かけ、家庭での水管理の現状を調査したり、水源を探したり、水汲みを手伝ったりしてきた。ルワンダで調査を行う場合、ルワンダの教育省に調査許可証の申請や歴史的背景や地域性から調査を行うことは難しいのだが、協力隊の方に同行することで村の中を歩きまわることができた。協力隊の方々が現地で果たしている役割は大きい。

とある村で学校帰りの小学生の子ども数人に散歩がてら水汲み場(湖)まで行かないかと声をかけ連れて行ってもらった。片道40分程度の道のりであるが丘陵地帯で、彼らは足腰が強く歩くスピードが速く、かなり疲れた。ルワンダの気候は年中ほぼ同じの25℃程度であるが昼間は暑い。調査では水に乏しい地域で行うため、たとえ自身が飲用水を持っていたとしても村人の前では飲みにくいし、むしろ飲めない。そして子どもたちとは途中で別れ、村の中心部に戻ろうと歩いていると、目の前には急な長い坂道があり、歩き疲れていたので通りすがりの自転車に乗っているおじさんに声をかけ、後ろに乗せてもらった。ルワンダでは自転車タクシーがあり、日本と違って2人乗りをしても違反ではない。乗せてもらっている間も知っているルワンダ語を並べ、なんとか会話を成立させた。その後、村にある商店で飲んだぬるい炭酸飲料は最高に美味しく感じ、一生忘れない。

また村の中を歩きまわっていると公共水栓やハンドポンプを多く目にする。しかしそれらは機能していないということが多い。公共水栓ではポンプを動かすための燃料を購入できないことや、ハンドポンプでは故障しているという現状である。これらを解決するには村レベルでの給水設備の維持管理体系を確立することが求められる。この点がまさに私の研究内容である。「どうすれば援助で作られた給水施設が上手く維持管理され、水を供給できるのか。」この点について少しでも村人と同じような立場で現地に則した調査・研究を行いたい。

(GRM Newsletter Vol.1から転載)