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キャリアセミナー「国連職員に求められる人材とは?」開催報告

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2021/5/31

講師:山本忠通氏(同志社大学客員教授・元国連事務総長特別代表(事務次長)・前国連アフガニスタン支援団(UNAMA)代表)
開催日:2021年5月19日(水)
時間 :16:40-18:10(5講時)
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同志社大学客員教授であり、元国連事務総長特別代表(事務次長)・前国連アフガニスタン支援団(UNAMA)代表の山本忠通氏を講師に迎え、大学院学生を対象としたキャリアセミナー「国連職員に求められる人材とは?」が開催されました。新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一環として、オンラインでのセミナーとなりました。
 
セミナーは、政府で働く場合と国際機関で働く場合のそれぞれの目的とその違いから始まり、1945年の国際連合の設立やこれまでの実績といった基本的事項、そして近年国連が取り組んでいるさまざまな課題(民主主義・人権などに対する中国とアメリカとの意見対立、中国/ロシアとアメリカ間で続いている競合状態、気候変動、パンデミック)について述べられました。
 
UNAMAが行う支援についての詳細はもちろんのこと、テレビやニュースの報道からでは、うかがい知ることができないようなUNAMAの現地に根差した地道な業務や、その実態にまで話は至りました。例えば、移動で使用する飛行機や座席の状態、そこで提供される機内サービスの様子など我々が「国連職員の仕事」として抱いている華やかで洗練されたイメージと、その実態にはかけ離れている面があるということや、陸路を移動する際、武装車両に乗っていても爆弾が仕掛けられると装甲が破られることもあり、武装車両に乗ってさえいれば命の安全が保証されている訳ではないと思い知らされた事例など、実体験に基づいたリアルなエピソードをいくつもお話しいただきました。
 
また、アフガニスタンの要人たちにPersona Non Grata(PNG:「好ましからざる人物」の意)とみなされて追い返される事のないよう、現地の人々と交渉する際の国連職員としての心掛けから、国連で職に就くための複数の方法まで具体的にお話しいただき、参加者たちは皆真剣な表情で話を聞いていました。
セミナーは全体を通して英語で進められましたが、山本先生は終始柔らかな口調でお話しになり、現地の数々の交渉で努力されていた事をその様子から推測する事ができました。
参加者からは、駐留米軍のアフガニスタンからの撤退、アフガニスタンの民主化、国連の和平構築に対する鋭い疑問まで、さまざまな質問が寄せられ、予定の時間ぎりぎりまで活発な質疑が行われました。
国連関係の機関で勤務する日本人職員の数は年々増えており、このセミナーの参加者から外交官や国際公務員として活躍する方が出てくることを願っています。