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インフラストラクチャー基礎実験

研究活動・その他

2018/10/11
グローバル・スタディーズ研究科   梅本 あすか


実施期間:2018年8月10日~2018年8月11日
場所:奈良高専(奈良県大和郡山市)、奈良県山辺郡山添村的野地区集会所周辺

本実習は、「インフラストラクチャー基礎実験」の講義内で得た知識を実際の現場で活用することを目的として実施された。二日間の現地実習で主に、小型風力発電システムの構築実習、小型水力発電機からの電力供給確認、太陽光パネルおよび可搬式発電機の利用実習を行った。

初日は、奈良工業高等専門学校の生徒たちと共に高専にて実習に用いる道具の確認及び車への運搬を行った。その後、高専から山添村的野地区にある実験場へと向かった。実験場では、最初に高専生たちが風力発電装置の設置に適した場所探しを行った。その後、2班に別れて、風力発電機本体の組み立てと発電装置を支える土台の組み立て作業を行った。組み立てが一通り終わった後に、実験場から少し離れた道の排水溝に設置されている小型水力発電機の見学に向かった。この発電機は以前作られたものであり、発電された電力は主に夜間の電灯に利用されている。オシロスコープで電力供給の確認を行った際に、学内の安定した電力源から供給されるものとは異なった波形を確認することができた。この発電装置には自転車のライトと同じ原理のものが用いられている。そのため、オシロスコープに表示された波形は、安定した波形とは異なったものであった。水力発電機の確認の後は実験場に戻り太陽光パネルを実際に利用してスマートフォンの充電を行った。実習日は幸運なことに晴天に恵まれた。十分な日射量のためか、充電前の電池残量が約15%だったが、ものの10分程で30%近くにまで回復した。太陽光パネルの利用実習を行った後は、最初に組み立てた風力発電機の本体と土台のドッキングとケーブルの接続を行った。装置を設置してから暫くして風車の動作を確認することができた。しかし、風は吹いていたものの、実際に風車が回ったのは5秒程度であり、発電を行うには不十分なものであった。その後ディーゼル発電機の利用実習を行った。ディーゼル発電機は燃料を利用して発電を行っている。本体に付いている紐状のものを引っ張ることを繰り返しエンジンを作動させることができる。その後風力発電機を残し、初日の作業は終了した。2日目は、風力発電機の発電量と撤去作業を行った。発電量は、1日2Wと非常に少ないものであり、また発電機に接続していたバッテリーの容量が4つとも減少していた。このことから、風車は前日からあまり動作していなかったことが推測できる。

今回の実習を通して、安定した電力供給の重要性と各種発電システムの仕組みを理解することができた。また、インフラストラクチャーが脆弱な地域においては、そもそも電力供給自体が安定しておらず、そのような地域で電力を効率的に得るには、インフラを一から構築するよりも今回の実習で利用した風力や太陽光発電を利用する方が良いと実感した。インフラが整備されている日本国内でも、災害時には停電やその他のインフラの停止に直面する場合が多々ある。その際に、今回の実習の際に利用した小型水力発電機とバッテリーは非常用電源として使用できるため、限界集落等においては今後欠かせない電力供給源になると考えられる。